野鳥誌の10月号にこんな記事がのっていますが、
シマフクロウのための野鳥保護区ができました。
2004年7月21日、東京都杉田区の持田勝郎さんからの寄付をもとに
シマフクロウの生息する北海道根室市の山林13haを購入したそうです。
現地は寄付者のお名前の入った「持田野鳥保護区シマフクロウ根室第1」
となづけられました。
今後は野鳥保護区事業所のレンジャーが管理します。
シマフクロウは環境省レッドデーターブックの「絶滅危惧種IA類」(ごくちかい将来に絶滅の危険性がきわめて高い種)に載っています。
20世紀初頭までは北海道全域に広く分布されていましたが、森林伐採による営巣木の
減少と川河改修によるエサとなる魚類の減少等により、現在では北海道東部を中心に
100?130羽前後が生息しているに過ぎないと推定されています。
その半分が知床地域に生息し、残りが根室地域、十勝地域に生息していますが、
知床地域以外では餌付けや巣箱などの何らかの人為的な手助けにより、生息が、
推持されている状態です。
生息地が上記3地域に大きく分断され、独立化していることにより
繁殖地から巣立った和解個体がうまく分散する事ができず、交通事故にあって死でしまう
といった状態にあり、現状の生息地の保護と将来的な生息環境の復元はシマフクロウの
保護・研究にかかわるすべての人々の共通した願いです。