野外実習1日目、午後からはアマゴの胃内容物の採集です。
アマゴはサケ科の魚で河川上流域に生息し、
待ち伏せ型採集を行うので虫などを丸呑みにします。
今回はアマゴに麻酔をかけた後、胃内容物を採集。
先輩方が40人分のアマゴを必死で捕まえてくださいました。
まずは、井上教授によるデモンストレーション。
スポイトを用いてアマゴの胃に水を入れて胃内容物を吐き出させ
その内容物を布でこしとり、小物パックに入れてエタノール固定します。
麻酔されているからとはいえ、ちょっと苦しそう…。
「あ~ん」と言いながらスポイトを口に挿しこんでくださいね!と
指導を受けました。
自分で「あ~ん」ということによって、自己暗示がかかり
スポイトをしっかり奥まで差し込む事ができるそうです。
生徒も実践!
1人ずつ作業を行って、40人ほぼ全員が体験しました。
なかなか先生のように上手く胃内容物を吐き出させることは
できませんが、何度も挑戦します。
胃内容物からはいろんなものが出てきます。
大きいアマゴより、小さいアマゴのほうがたくさん出てきます。
胃内容物をいただいたアマゴは、復活バケツに入れて復活させてあげた後
もとの川へと戻してあげました。
アマゴさん、ありがとう!
最後は、種類の違う落ち葉を詰めたリターバックの回収。
先輩方が事前に沈めてくださっていたものを回収します。
河川では落葉が河川生物群集の貴重なエサ資源となっており、
川の中に積もった落ち葉には微生物が付着し、柔らかくなった落ち葉は
その後無脊椎動物(水生昆虫、甲殻類)によって食べられます。
今回は、リターバックを河川に沈めて一定期間後に回収し、
後日、落葉の樹種や葉の質によってもたらされる
破砕速度の違いや、葉に付着している底生生物を調べます。
アラカシとアカメガシワ2袋ずつ設置しており、
水中からそっと取り出し、ジップロックに入れて持ち帰りました。
15:00くらいには作業が終わり、
野外実習1日目はこれにて終了!
明日はサンプル処理やデータ整理などを行います。